「それは本当に選んでいるの?」
関わり手が障害をもつ子どもに対して写真カードや具体物などを提示し「どっちをやりたい?」「どの色がいい?」と言葉を掛ける。
子どもが主体的に活動に取り組めるように「選択」する活動を取り入れているが、果たして本当に「主体的」なのか?
この選択肢には「やりたくない」「提示されているもの以外」がないゆえ、「主体的」なのかどうか念頭に置いて関わらないと、子ども主体どころか関わり手主体になってしまう。
では肢体不自由をもち言葉を発することができない子どもたちへのアプローチはいかにしたら良いのか…
学校で時間割が決められていて、授業の時間も決まっていて、保護者がそう願うからあまり好きじゃない姿勢をやって…
ともやもやしているときに、日本福祉大学教授の金森克浩先生のブログでこんな記事を見つけて少しだけすっきりした。
VOCAを使えば選択できているのだろうか?www.magicaltoybox.org
VOCAというのは
Voice
Output
Communication
Aid
の略で「音声を出力するコミュニケーション機器」である。
「お母さん」というメッセージを入れたVOCAを子どもに渡したが、子どもが何度も押してしまいうるさいからと取り上げてしまったという事例を挙げている。
支援者は、カードや情報機器を使ってコミュニケーションを取ろうとするが、それは子どもとの信頼関係の構築が基礎にあってのことである。
子どものことを知ろうとすることが信頼関係を築くことになるのではないかと。