あの先生の授業
担当クラスの教員は私含め2人、子どもは4人(重複障害学級)。
主指導はもう一人の先生。
とっても良い授業だった。
その先生の子どもへの関わりは、学校の中で“肢体不自由のスペシャリスト”と呼ばれるほどとても良いのだけれど、なかなかご一緒する機会がなく今回やっと授業を一緒にできる運びとなった。
肢体不自由の授業における“良い”って何だろう?
「待つこと」「間をつくること」
「フィードバックをすること」
この3つではないかと思う。その先生の授業から抜粋すると…
「ではそれぞれお名前を呼んでいきます。(呼ぶ子どもの目の前まで移動、正面で顔の表情がはっきり分かるくらいの距離)」
→「◯◯さ〜ん(手の平を子どもに見せ、手を合わせられるように「待つ」)」
→(目をまっすぐ見て、笑顔のまま「間をつくる」)
→手を合わせられたり声が出たりしたら「はーい!上手に手を合わせられたね〜(上がった手の方を握って先生が「フィードバックをする」)」
もし手や声での返事が難しかったときは…名前を読んだ後、
→(目をまっすぐ見て、笑顔のまま「間をつくる」)
→瞬きをしたり、口を動かしたり、指が少しでも動いたら「瞬きしたね〜お目目が動いたね〜(先生の目を触ったり、子どもの目の周りを触ったりして「フィードバック」)」「お口が動いたね〜(先ほどと同様口を触って「フィードバック」)」
「フィードバック」というのは、関わり手が子どもの“何に”反応しているかどうか、言葉と一緒に触覚でも伝えること。
何を褒めてくれているのか、子どもに分かるように提示しないと、子どもにとっては「なんかよく分からないけれど、先生が笑顔になってる」で終わってしまう。
他の子どももいることや、授業時間などで待つ時間をつくるのってとても大変だけど、このひとつひとつがとても大切であると授業を一緒にやって実感した。
日々が目まぐるしく回っていく中で、このことに今気づけてとても良かった。